布と想いが旅をする──Lycoriasが関わるIMOLEというブランド

Lycorias|リコリアスは、ITサポートやWeb制作を通じて、個人や小さなブランドが大切にしている「想い」や「物語」を、丁寧に発信するお手伝いをしています。

今回ご紹介するのは、Lycoriasが関わっているプロジェクトのひとつ、ナイジェリア発のブランドIMOLE(イモレ)について。IMOLEは、ナイジェリアの伝統生地アンカラバティック(ろうけつ染め)を使った洋服や雑貨を、現地の職人たちとともに制作し、日本に届けているブランドです。

目次

ナイジェリアという国、そしてベニン市という街

ナイジェリアは、西アフリカに位置するアフリカ最大級の国で、約2億人もの人口を抱えています。多民族・多言語国家としても知られており、約250以上の民族が共存し、それぞれ独自の文化や言語、価値観を大切にしています。

経済面でもアフリカを代表する国の一つであり、石油や天然資源だけでなく、アート・音楽・ファッションの分野でも世界的な注目を集めています。

そのナイジェリア南部にあるのが、ベニン市(Benin City)。かつて「ベニン王国」として栄えたこの都市は、アフリカ彫刻や青銅器文化で知られ、現在もクラフトや染色、木彫りなどの伝統が息づいています。IMOLEの商品は、このベニン市を拠点に、現地の職人さんたちの手によって一点一点丁寧に作られています。

バティックやアンカラの魅力

ナイジェリアには、豊かな布文化があります。中でも代表的なのが、色鮮やかなプリントが特徴のアンカラ、そして繊細な染めの技法で仕上げるバティック(ろうけつ染め)です。

アンカラは模様ひとつひとつに意味が込められ、日常着から冠婚葬祭まで、暮らしのあらゆる場面に使われるファブリック。バティックは、ろうを使って模様を描き、何度も染めを重ねることで独特の表情を生み出す、非常に手間のかかる伝統技法です。

そんな布たちを使い、洋服や雑貨を仕立てているのが、私の友人Namiさんが立ち上げたIMOLE(イモレ)というブランドです。

ブランド名の「IMOLE」は、ヨルバ語で「光」。

ナイジェリアの文化や手仕事に光を当て、手に取る人の毎日を少しだけ明るく照らす存在を目指しています。

私とNamiさんの対話から生まれたもの

Namiさんとは、前職で店舗のメンテナンス業務を一緒に担当していた頃からの友人です。当時は、壁のひび割れやドアの調整、ディスプレイテーブルの傷など、小さなことに頭を悩ませながら働いていました。そんな私たちが、今ではアフリカの大地で生まれる布や、現地の人々の暮らし、文化や模様に込められた意味について語り合っているなんて、本当に不思議で、でも自然な流れだったのかもしれません。

「この模様には、豊かさや家族の繁栄を願う意味があるんだって」
「こういう布をまとって結婚式に行くんだよ」
「ろうけつ染め(バティック)って、色を重ねるたびに表情が変わっていくのが本当に美しいよね」

そんな日々の会話の中から、IMOLEのブランドコンセプトや世界観が、少しずつ、でも確実に形になっていきました。私たちは、「ただ目に留まったから買う」だけで終わらない商品を届けたいと考えています。どこで、誰が、どんな思いで作ったのか。そんな背景がふと心に残るような、静かな物語をまとうアイテムを。

Lycoriasの仕事としての支援


Lycoriasでは、Web制作やIT支援を超えて、「どうしたらそのブランドの“想い”がきちんと届くか?」を一緒に考え、寄り添いながら支援を行っています。

IMOLEに対しては、以下のようなサポートを行っています:

ブランドWebサイトの企画・デザイン・構築・更新


ナイジェリアの空気感が伝わるよう、シンプルで温かみのあるデザインに。Namiさん自身で更新できる仕組みも構築しました。

Instagram運用のサポート


アルゴリズムよりも「ナイジェリアのことをきちんと伝える」投稿を大切に。投稿文の構成やタイミングを考えてもらっています。

POPUPストアの企画・現場サポート(主に仙台エリア)


オンラインだけでは伝えきれない想いや商品の質感を直接届ける場として、POPUPストアの開催を支援しています。

ストーリーブランディング


ただ商品を紹介するのではなく、「背景や人の想い」を可視化するためのコピー・ビジュアル制作をサポート。

このように、Lycoriasは“つくる”ことと“伝える”ことの間に立ち、ブランドの一部のような存在として並走しています。

おわりに

IMOLEとの関わりを通じて、私は“伝える”ということの意味を改めて見つめ直しました。情報だけでなく、その向こうにある人の想い、土地の空気、文化の重なりまでを丁寧に届けること。

Lycoriasはこれからも、「物語のあるものづくり」を支える存在でありたいと思います。テクノロジーと手仕事、デジタルとクラフト。そのあいだに橋をかけるような仕事を、ひとつずつ、ていねいに積み重ねていきます。

Lycoriasにできること

Lycorias|リコリアスは、個人や小さなブランドの「想い」を届けるための、Web制作・ITサポートを行っています。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。無料相談受付中

この記事を書いた人

Lycoriasサイト管理人および飼育係
宮城県名取市で、イタリアングレイハウンドのMorionと、白黒猫の小梅と暮らしています。以前は、10年ほど某有名外資系IT企業で、日々忙しくカスタマーサポートなどやっておりましたが、現在はまったりのんびり、好きなことを仕事にするためパソコンに向かう毎日です。

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